原付2種の4stエンジン 80ccモンキーと純正ジェベル125  スーパーカブC50 FI(AA01)

街乗り仕様モンキーとジェベル125&スーパーカブ50

モンキーガレージ(カスタム&整備)

思わぬ落とし穴と招かざる客

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【今回の教訓】

スムーズな作業をするためにはキチンと工具は準備しましょう。
(無くても大丈夫だろう、と勝手に判断しないように)

部品のバラシは簡単です

ボアアップキットを組み付けるには当然ながら、現在のエンジンをバラす必要があるのですが、このバラシの際には大した問題はありませんでした。
ノーマルエンジンの部品をバラす際に気をつけるべきこととしては、ヘッドやシリンダーを外す際に、既存のガスケットと密着しているので、プラスチックハンマー(私の場合は¥100ショップで買ったゴムハンマー)でコンコン、コンコンと満遍なく部品の回りを根気良く叩いてあげて、無理な力で外さないようにすることぐらいです。

ここで重要なのが、結構な具合で密着しているので、すぐに外れないからといってガンガンやったらイケマセン。あくまでも根気良くコンコン、コンコンと四方八方から同じような力の入れ具合で叩いてあげるようにして下さい。シリンダーとヘッドを支えているスタッドボルトが歪んでしったら、どうにも先には進めませんし、いずれ間違いなくエンジントラブルが発生してしまいます。

思わぬ落とし穴

ノーマルエンジンのヘッドとシリンダーを外したら、あとはボアアップキットを組み込むだけ、とお思いになる方が多いと思いますが、ここで待ち受けているのがボアアップキット取り付け時に最も面倒な「ガスケット剥がし」が待ち受けております。

実はこの「ガスケット剥がし」がクセモノでして、準備のいい人はガスケットを剥がすスクレバーを用意すると思いますが、私は簡単に結構簡単に剥がれると思い込んでおりまして、スクレバーの準備をしていませんでした。
最初は自分の爪を使ってシコシコと剥がしていたんですが、指先は痛くなるし、剥がれるガスケットも本当に少しづつしか剥がれません。

何とかいい方法はないかと考えあぐねて、モンキークルージンをペラペラとめくっていると、ガソリンか灯油をガスケットに染み込ますと剥がしやすいとの記述があります。
早速、ガソリンコックのフューエルチューブを外し、少々、紙コップへガソリンを受けて張り付いたガスケットに降りかけるます。また、ガソリンがガスケットに染み込むのを待つ間、庭の片隅にあった木の板切れを水洗いします。木の板切れをザッとキレイにしたところで、板切れの角を使ってガスケットをコソゲ落とすようにすると、今までとは比べ物にならないほどスムーズに作業が進みました。
ガソリンと板切れを使っての「ガスケット剥がし」でしたが、これからボアアップキットを組み込む方は、幾らもしませんので、キチンとしたスクレバーを準備することをお奨めします。

珍しい声が・・

「え~、ご不要になりましたテレビ、自転車、オートバイ。ご不要となった粗大ゴミをお引取りいたします。御用のある方はお声をお掛け下さい。」

板切れでヘッドやシリンダー、クランクケースのガスケット落としに勤しんでいると半年ぶりぐらいに解体屋が車で回ってきています。
ボアアップキットの組み付けは、道の真ん中でやっていたのですが、我が家は行き止まりとなっている道の一番奥なので何ら問題はありません。ほとんど自分の庭状態でいつも洗車などもしている場所で、行き止まりなので解体屋の車が入ってくることもありません。気がつくと解体屋のスピーカーの音も聞こえなくなり、どこかに行った模様です。

招かざる客

ガスケットを剥がし終わった後、ノックピンやOリングの場所を間違えないようにとボアアップキットを組み込んでいきます。ピストン、シリンダー、ヘッドと大きな部品を組み上げていく作業は比較的簡単です。
唯一、苦労したのがカムチェーンをはめる作業だったのですが、カムチェーンをはめるのにかなり手こずっていると、ちょっと遠巻きにしながら汚いツナギを着たおっちゃんがこっちを見ています。

「なんだ、あのおじさん。ここは袋小道だから通り抜けできないぞ。はやく向こうにいってしまってくれよ。気が散るなぁ~」と思っていると、ジロジロとこっちを見ていたおじさんが何かに納得したように引き返していきました。ふと、その先を見てみると表通りにはテレビやら自転車やらを積んだ軽トラックが・・・

「おんどりゃぁ~!こりゃ不動車じゃないわい!!今、ボアアップキット組み込んどる最中じゃぁ~。なめてとんのか、オッサン!!」
と心の中で悲痛な叫びをあげてしまいました。

どうも解体屋さんは「動かないバイクを素人が何か弄っておって、こりゃ持って帰れるかもしれん。」ぐらいのことを思ったのか、わざわざ表通りに軽トラ止めて、こちらの様子を見に来たようでした。

冷静に考えてみれば

確かにサービスマニュアルやら、雑誌やら、取付説明書やらを、交互に見ながらエンジンをイジっている素人がいたら、解体屋としては商売のネタがころがっておると思いますわね。怒り心頭になりながらも心を平静に保って考えてみれば、当然といえば当然のことなのかもしれません。
心を落ち着かせ「エンジンがキッチリ動くようになることが第一。慎重かつ丁寧にエンジン組み込めばいいんだ」とある意味開き直って、今まで以上にゆっくりと丁寧に確認しながらエンジンを組み上げました。

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